18_書評:「お金」や「投資」の本質を学びたい人へオススメする本
どうも。カズ吉です。
今回は、レオス・キャピタルワークスを創業した藤野英人さん著者の『投資家が「お金」よりも大切にしていること』を読み終えたので、この本の魅力をご紹介していきたいと思います。
レオス・キャピタルワークという会社名よりも、アクティブファンド「ひふみ投信」を運用している会社と言った方が、分かりやすいかもしれませんね。
この本は、藤野さんが長年考え続けた「お金の本質とは何か」その問いに対して、藤野さんなりの答えが書かれている本になっています。
「お金」「投資」「会社」「経済」に対して、「日本人の思想」と掛け合わせて説明されています。
日本人の思想とは、「お金儲け=悪」のような昔ながらの考え方のことです。
ちなみに僕はお金が大好きです笑
日本人は、総じてお金に対して良いイメージを持っていません。
友人・知人・家族・恋人などの身近な人とお金に関して議論、話し合うことはほとんどないのではないでしょうか。
お金に関して話をすることは憚られる。
そんな日本人の思想がありますが、元来日本人は「お金が大好き」な民族なんです。
それを裏付ける例が、現金預金の多さです。
上記はあくまで一例ですが、このような日本人のお金に対する考え方を説き、今後日本人はどのようにお金と向き合っていく必要があるのかを「投資」「会社」「経済」の側面から説明されています。
この本は、
・ミレニアル世代(1981年〜1996年に生まれた世代)の方
・投資初心者やこれから始める方
・お金と向き合いたい方
などにオススメしたい本です。
日本人の「お金」に対する考え方
あなたには、「お金」よりも信じられるものがありますか?あなたには、「お金」よりも大切なものがありますか?
この問いに僕は答えられませんでした。
皆さんはいかがでしょうか?
この本では、はっきりと「日本人はお金を信じている」そう語られています。
個人的には間違いではないけど、正しいかと言われるとなんか納得できない。
そんな感覚でした。
でも、実際には多くの日本人は「投資などに当てるお金よりも現預金が多く」「寄付などはあまりしない」という事実があります。
「自分の現預金を守ること」を一番大切にしていると言われると否定できませんでした。
それと同時に、これってお金に対して考えることを放棄していることと同義なんではいか思いました。
個人的にお金は安心感と心の余裕を与えてくれると思っています。
毎月給料が口座に振り込まれて貯蓄額が増えていくのを見るのは、とても楽しいです。
でも、現預金として自分のお金を守っていても、そのお金って何も価値を生み出しませんよね。
社会に還元することもなく、誰かを応援することもない、自分に投資する訳でもない。
そのお金にどこまで意味があるんでしょうか?
生きていくためにはお金は必要です。
もちろんお金が少ないよりも多い方がいいに決まっています。
だから頑張って必死にお金を稼ぎます。
自分の人生の多くの時間を使って必死に。
でも、多くの人がそこで考えることをやめてしまっているように感じます。
お金を稼ぐことには必死になりますが、そのお金をどう使うか、もっというとそのお金にはどういう価値があり、その価値をどう発揮するのか。
もっと自分の手元からお金が離れた後のことのについて考えなくてはいけません。
この本を読んで改めて自分のお金に対する考え方・お金の価値について真剣に考えないといけないと実感しました。
経済とは
人は、ただ生きているだけで価値がある
この言葉を読んだ時、それは流石に綺麗事ではないかと思いました。
本を読んでいくにつれて、この言葉は経済的視点でいうと正しいということを理解しました。
また、同時にこの言葉をきちんと理解することで上段で記載しました「自分の手元からお金が離れた後のこと」について考えることに繋がるということが分かりました。
経済って単純に考えると「家計・企業・政府」の3つのプレイヤーから成り立っています。
この本には「赤ちゃんも経済主体」であると書かれています。
一円も稼ぐとこができない赤ちゃんですが、「赤ちゃん」という存在があることでそれによって成り立つ企業や産業がたくさんあります。
そういう意味で「赤ちゃん」という存在に意味があるのです。
この「赤ちゃん」という存在があることで生活できている人がいます。
間接的にではありますが赤ちゃんが生きるために必要なもの購入する「消費活動」によって、生活が成り立つ人がたくさんいるんです。
要するに社会貢献というのは、何かを生み出すことだけでなく、消費することによっても成し遂げられるということです。
いわゆる経済を回すということですね。
消費することで社会貢献するということは、その商品やサービスを提供してくれる会社を応援することなんです。
僕たちは消費によって、企業を応援しこういった商品やサービスを求めているということを伝えることができます。
それが結果的に自分たちが求める社会を作ることに繋がります。
でも、そのためには「みんながこのお店にいっているからここにしよう」そういった考えでお金を使ってはいけません。
なぜこのお店で自分はお金を使いたいのか。
それを日々真剣に考え一人一人が「お金の使い方に自覚的」にならないといけません。
これってなかなか難しいでしすよね。
僕は飲みに行った際、適当に見つけたお店にフラッと入るということがよくあります。
ここで僕は、お金に対して考えることを完全に放棄しています。
目を瞑ってお店を選んだとかでなければ、お店を選んだことには必ず理由があるはずです。
「看板が凄く目立っていた」「勧誘している人と仲良くなった」「お店が遅くまで開いていた」など何かしらの理由があります。
毎回毎回お金を使うたびに「何故このお店で使うのか」考えるのは流石に疲れますよね笑
これは日々の積み重ねだと思うので、少しずつお金を使う理由を明確にする習慣を作っていけばいいと思っています。
この本を読んで、何も考えずにお金を使うことはむしろ商品やサービスを提供してくれている人たちに対して失礼なことではないかと思うようになりました。
また、必死に稼いだ自分のお金を勿体無い使い方をしていたと反省しました。
自分の持っているお金には、どれだけの価値があり、そのお金を使ってどんな人たちに感謝を伝えたいのかもっと考えて行こうと思います。
投資とは
投資とは、いまこの瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと
この言葉は、藤野さんの投資に対する考え方です。
ここで驚いたのは「お金」を投入することではなく「エネルギー」を投入するという点です。
お金というのはこのエネルギーの中の1つの要素に過ぎないということです。
「自己投資」も「消費をすること」も、「選挙に投票することも」全てエネルギーの中の1つの要素なんです。
藤野さんの投資に対する考え方は、「社会と向き合う」ということなんです。
自分の1つ1つの行動が「世の中を良くする」ための投資になっている、これが社会と向き合うということです。
自分の持っているエネルギーを世の中にどうやって還元し、どういう未来を作っていきたいかを真剣に考えること。
これが「お金」について考えることなんだと思います。
まとめ
この本を読んで「お金の価値」「お金でできること」について学びました。
自分のお金を通して、どんな未来を作っていきたいかこれについて考えることが「お金」について考えることに繋がります。
この本を読むまで自分の「お金」は自分が生きて行くために使うもので、あくまで生活していくための必要なツールでしかないと思っていました。
もちろん、これは消費活動に繋がり結果的に社会を良くすることに繋がっていますが、そこに僕の意見はほとんどありません。
今回、この本を読んで「お金」について考える機会を得ました。
必死に稼いだお金だからこそ、きちんと自分の意見を反映させた使い方をしたいと心から思いました。
この本は「お金の本質」について学ぶことができ、そこから自分たちはどういうことを考えて「お金を使う」必要があるかについて考えることができる本となっています。
「お金」と「投資」の本質について学びたい方は、是非本書を手に取ってみて下さい。
「お金」に対する考え方が変わります。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
カズ吉